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DNAがとれるかな?(Dとれ)プロジェクト

2012年8月24日 (金)

肉種(豚・牛・羊・鶏)判別キットを作ってみた

ここのところ、「すにっぷすいすい」 のご依頼が少なく、

DNAのわずかな違いを識別するプライマー設計の腕が鈍りそうだったので、

肉の種類を識別するプライマーというのを作ってみました。

(肉種鑑別キット自体は、既存品もあるので目新しいものではありませんが、

特許出願されている塩基配列を避けて、オリジナルで作成してみました)

  

作り方は、

①豚、牛、鶏、羊、鹿、ウサギ、馬のそれぞれについて、

よく読まれている遺伝子の配列をデータベースから引っ張ってくる

(ここではチトクロームC遺伝子を使い、それぞれについて別々に読まれた

3つ以上のデータを使い、種内変異を拾わないように気をつけました

②引っ張ってきたデータのアライメントをとる

③それぞれの種で特異的になる配列を見つけ、そこでプライマーを設計する

④豚、牛、鶏、羊、鹿、ウサギ、馬のそれぞれについて、

保存性が非常に高い遺伝子の配列をデータベースから引っ張ってくる

(ここではβアクチン遺伝子を使いました)

⑤今度は、すべてにおいて共通となる配列を見つけ、そこでプライマーを設計する

(DNA抽出の成否を判定するための陽性対照=ポジコン用プライマーになります)

⑥信頼できるお肉やさんで買ってきたお肉からDNAを抽出し、PCRをかけてみる

(DNA抽出は「DNAすいすい-F」で行いました)

⑦予想通りの結果になればOK!

 

今回は、(肉が入手できる)牛、豚、鶏、羊の4種類とポジコンのみ、

プライマーを合成して試すことにしました。

増幅断片長は、

 ポジコン:243bp

 牛:321bp

 豚:334bp

 鶏:531bp

 羊:331bp

です。

  

では、テストの結果です。

【お肉料理のヒントもご一緒に・・・】

まずは

材料は自家製のパンチェッタ(豚ばらかたまり肉の塩漬け)。

【カルボナーラは市販のベーコンじゃなく、これを厚くスライスしたもので作ると、

本格的な味わいのご馳走になります。

他にもいろいろな料理に使えてすごく便利なので、作っておくといいですよ~。】

1

対照と豚用だけ増えてます。

このパターンでOKです。

  

次に、牛肉

近江牛のシチュー用肉・・・ビーフシチューになる前に取り分けて抽出しました。

【ビーフシチュー、市販のルーで作る場合も、水の1~2割を赤ワインにするとぐっと深みが増します。

時間がかかる印象がありますが、圧力鍋があれば、帰宅してから作り始めても夕食に間に合います。

カレーのように、ご飯と一緒に食べてもおいしいですよ~。】

2

対照と牛用だけ増えています。

これもOKですね。

  

次にです。

ニュージーランド産の骨付きラム肉があったのでそれで。

【たたいて薄く展ばし、細かくしたパン粉で「コトレッタ」(ミラノ風カツレツ)にして、

ラタトイユをソース代わりにして食べるのが大好きです。ああ、よだれが出そう・・・。】

3

若干増幅が弱いですが、リーズナブルな結果です。

(牛用と鶏用のところに見えているバンドは、非特異的なものなので無視。)

  

次に鶏肉

うっかりサンプリングの前に料理してしまったため、「鶏そぼろ」から抽出。

【ちなみに鶏そぼろには、鶏ひき肉200グラムに対し、たたいた梅干1個分と、

九州人なら外せない「柚子胡椒」を耳かき1杯分、隠し味に入れるとおいしいです。】

調理済みの材料ですが、DNA、取れてるでしょうか?

4

おお、ちゃんと取れてました。

対照と鶏用のみ増幅で、パターンもOKです。

 

というわけで、4種類とも大丈夫なようです。ポジコン(対照)もすべて増えてます。

 

では、冷蔵庫にあるものでもう少し。

まずはウインナーソーセージ。パキッといい音がする、あの銘柄です。

5

さすがに豚肉だけ増えました。

もうひとつ、パック入りのハムです。

ドラッグストアのチルドコーナーですごく安く売っていたものなので、ちょっと不安。

6

こちらもちゃんと豚だけ増えました。

 

ちょっとつまらない結果ですね・・・。

合いびき肉で作ったハンバーグとかで試せばよかったです。

    

以上、いかにも簡単にできたように書いてますが・・・

実際には、マルチバンドになったり増幅しなかったりで、

2~3回設計しなおしたプライマーもあり、それなりに苦労しております。

  

鹿、馬、ウサギのプライマーも設計してあるので、肉が手に入ったら、

それらもやってみたい!と思います。

(その前に、ご注文がたくさんきて忙しくなる方がいいのですけれどね)

  

今夜はお肉料理で決まりですね!

リーゾのHPはこちらです

http://rizo.co.jp/

 

 

 

 

 

    

  

 

2012年3月14日 (水)

肉と加工品からのDNA抽出(続き)

肉と加工品からのDNA抽出の続きです。

 

前回、豚の脂身、豚の赤身、ウインナ、とりそぼろ、ハムからDNAを抽出しました。

 

まずは、分光光度計で濃度を測定してみます。

●豚の脂身(100mgからスタート→50μlに溶解)

・核酸濃度:283ng/μl

・260/280比:2.00

●豚の赤身(50mgからスタート→50μlに溶解)

・核酸濃度:438ng/μl

・260/280比:1.96

●ウインナ(100mgからスタート→50μlに溶解)

・核酸濃度:220ng/μl

・260/280比:2.00

●とりそぼろ(100mgからスタート→50μlに溶解)

・核酸濃度:555ng/μl

・260/280比:1.90

●ハム(100mgからスタート→50μlに溶解)

・核酸濃度:225ng/μl

・260/280比:1.95

波形も見てみました。

Dna こちらはハムのDNA。

いずれも260nmにピークがあるきれいな波形でした。

(プリンタがついてないのでデジカメで撮ってます。画面が割れてて見苦しいですがご容赦。)

   

次に電気泳動です。10μl分を泳動してみました。

Photo_4 一番上のバンドがゲノムDNAと思われます。

どれもかなり大きなサイズのものが取れていてびっくり。

赤身はRNAのバンドも薄く見えています。

 

次に、取れたDNAがPCRに使えるかどうかをテストします。

今回は、おなじみの、「植物なら何でも増えるプライマー」を使うわけにはいかないので、

畜種を問わず何でも増えるプライマーを、

種を超えて保存性が高い遺伝子の代表格、βアクチン遺伝子上で設計しました。

(牛、豚、羊、鳥、鹿、馬、兎まではチェック済み)

取れたDNA1μlを鋳型としてPCR→電気泳動。

 Pcon3pcr

全部増えました!

これで、PCRがかかるレベルのクオリティのDNAであることが確認できました。

      

ウインナ、とりそぼろ、ハムは加工品であるにもかかわらず、

意外とDNAが分解していないことに驚きました。

肉の種類を判別するプライマーがあれば、

加工品の原材料に何の肉が使われているか?の鑑定も可能ですね!

    

肉や加工品からもDNAがすいすい取れる、

「DNAすいすい-F」のご案内はこちらです。

http://www.rizo.co.jp/DNA-F.html

  

リーゾのHPはこちらです。

http://rizo.co.jp/

 

  

  

2012年3月12日 (月)

肉と加工品からのDNA抽出

DNAすいすいで、こんなものからDNAが取れるかな?プロジェクト、

略して「Dとれ」、今回は、肉とその加工品でやってみます。

使うバッファーは、「魚の体表粘膜用」といいながらも、実はかなりオールマイティーな、

「DNAすいすい-F」です。

 

サンプルは、

①豚肉の脂身(生)

②豚肉の赤身(生)

③ウインナーソーセージ(シ○ウエッセン)

④とりそぼろ(自分で調理したもの)

⑤パック入りのハム(賞味期限切れ)

いずれも、自宅の冷蔵庫からサンプリングして参りました。

  

Photo サンプルの量はこのくらい(ハム)。

1回の抽出で、適量は50~100mg程度です。

 

DNAすいすい-Fを500μl加えてディスポペッスルでつぶします。

つぶしてからバッファーを加えても構いません(そのほうがつぶしやすいかも)。

Photo_2 こんな感じでつぶします。

バッファーとよく混合して、室温でしばらく(10分くらい)置きます。

プロトコル上は加熱処理(65℃10分)とありますが、今回は省略して、フェノクロ抽出へ。

等量のフェノクロを混合し、遠心します。

Photo_3 遠心後の状態(豚の脂身です)。

ここまできたら、あとはイソプロ沈のみ!

上清を400μl回収して、別のチューブに移し、

等量のイソプロと混合して遠心します。

70%エタノールで沈殿をリンスして、軽く風乾し、50μlの滅菌水に溶解。

沈殿は、それっぽいものがちゃんと得られていましたが・・・。 

さあ、DNAが取れているでしょうか?

続きは次回!

  

魚の体表粘膜ほか、唾液や肉類、バクテリアなどからもDNAがすいすい取れるバッファー、

DNAすいすい-Fのご案内はこちらです。

http://www.rizo.co.jp/DNA-F.html

 

リーゾのHPはこちらです。

http://rizo.co.jp/

 

 

2012年2月27日 (月)

脂質の多い種子からのDNA抽出(続き)

前回の記事で、

菜花の種、ひまわりの種(中身)、かぼちゃの種(中身)から、

DNAすいすい-Lを使って、DNAを抽出してみました。

 

まずは濃度測定。

菜花の種(10粒からスタート→50μlに溶解)

・核酸濃度:700ng/μl

・260/280比:1.96

ひまわりの種(中身1粒分からスタート→50μlに溶解)

・核酸濃度:657ng/μl

・260/280比:1.92

かぼちゃの種(中身4分の1粒分からスタート→50μlに溶解)

・核酸濃度:202ng/μl

・260/280比:1.85

RNAも含まれる抽出法なので、「核酸濃度」としました。

ちなみに波形は、いずれも260nmにピークがあるきれいな波形でした。

 

次に電気泳動で見てみます。0.8%のアガロースゲルに、10μl分を載せて泳動。

1

左から、菜花、ひまわり、かぼちゃ。

右端は、DNAすいすい-Sで米2粒から抽出したDNAです(参考)。

米に比べると、他の種子では含まれるDNAの量がだいぶ多いことがわかります。

ゲノムDNAは一番上のバンド。

中央あたりのバンドはRNAで、最下段のバンドはおそらく多糖類かと思います。

これで、DNAが取れていることは確認できました。

  

次に、取れたDNAでPCR実験ができるかどうか?を確かめます。

プライマーは、植物なら何でも増える18S用のオリジナルプライマー(214bp増幅)です。

鋳型として、得られたDNA溶液、15倍希釈、225倍希釈を各1μl用いました。

2

どれも増えました!

原液のままだと若干弱いものもありますので、

ある程度薄めて使うのがよいようです。

  

すりつぶすと、ねっとりペースト状になってしまうような脂質の多い種子からでも、

簡単な手順で十分なクオリティのDNAを抽出することができました。

  

開発時点での確認実験では、

落花生やゴマのほか、

(焙煎して塩味をつけた)スナック用のアーモンドやピーナツ、

マカデミアナッツ、カシューナッツ、ジャイアントコーン、

それになんと「ピーナッツバター」からも、

DNAが取れています(取説にデータあり)。

  

発芽させて葉っぱからDNA抽出すれば比較的簡単ですが、

発芽には時間がかかりますし、そもそも発芽しないものもあります。

そういう材料からのDNA抽出が必要なときには、DNAすいすい-Lをお試しください。

・・・ところで、今回の結果を見る限り、プロトコルの工夫でRNAも取れそうな気配です。

いずれ検討してみようと思っています。

こちらもご期待ください。

 

リーゾのHPはこちらです。

http://rizo.co.jp/

  

  

  

2012年2月23日 (木)

脂質の多い種子からのDNA抽出

DNAすいすいシリーズを使って、こんなものからDNAが取れるかな?プロジェクト、

略して「Dとれプロ」、もう第何回だったか忘れてしまいましたが、

久しぶりの登場です。

 

今回の材料は、

・ひまわりの種(の中身)

・菜花の種(そのまま)

・かぼちゃの種(の中身)

の3点です。

Photo ひまわりの種。右上が中身です。

Photo_2 菜花の種。略してナタネ。

Photo_3 かぼちゃの種。丸で囲んだのが抽出用サンプル。

 

バッファーは、脂質の多い植物種子と加工品に向いている、「DNAすいすい-L」を使います。

DNAすいすい-Lは、80ml入りなんですが、使う前に10mlのエタノールを添加していただくことになっています。

この絶妙のエタノール濃度が、脂質を抑えつつDNAを抽出するのに有効なんです。

 

エタノール添加済みのDNAすいすい-L 450μl+溶解済みの添加剤 50μl、

合わせて500μl入れたマイクロチューブにサンプルを加えて、

おなじみディスポのペッスルでつぶします。

 

・・・のつもりだったのですが、

バッファーが多いと、材料が逃げてしまってつぶせない・・・。

急遽、バッファーを1mlのチップで吸い出し、サンプルだけの状態にしてつぶしてから、

バッファーを戻して事なきを得ました。

Photo_5 こんな感じでつぶします(菜花の種)。

Photo_6 こちらはかぼちゃ。バッファーを戻した状態。

 

プロトコルには65℃10分の加温処理がありますが、

省略しても大丈夫かどうか試すため、今回はなしで。

(抽出方法は、少しでも簡単で、短時間で済む方がいいですから・・・。)

すぐにフェノクロ処理へ進みます。

 

500μlのフェノクロを添加混合して遠心し、

上清200μlを別のチューブに移し、「沈殿補助溶液」を500μl添加混合。

再度遠心して得られた沈殿がDNAです。

70%エタノールでリンスし、軽く風乾して、50μlの水に溶解します。

  

ひまわり、菜花は透明でさらさらのDNA溶液が得られたのですが、

かぼちゃは若干粘性がある感じです。

脂質だけでなく、少し粘性物が含まれているようです。

程度によっては、VSを使う必要があるかもしれませんが、

とりあえず取れたかどうかチェックしてみます。

    

以下次号・・・!

 

リーゾのHPはこちらです。。

http://rizo.co.jp/

 

DNAすいすい-Lのご案内はこちらです。

http://www.rizo.co.jp/DNA-L.html

 

 

 

  

2011年11月18日 (金)

Dとれプロ⑰シアノバクテリア

DNAすいすいシリーズを使って、こんなものからDNAが取れるかな?プロジェクト、

略して「Dとれプロ」第17弾。

久しぶりの登場です。

 

今回のお題は、「シアノバクテリア Calothris sp.PCC7716株」。

日本大学生産工学部 教養・基礎科学系の

片山光徳様よりご提供いただきました。

 

細胞が一列につながった糸状性の株です。

Photo

実物は、「生のり」?か「アオコ」?みたいな感じで、

ピペットチップの先でひっかけて、抽出用チューブに取り分けました。

  

細胞が硬く、かなりの難敵とお聞きしていたので、

バッファーは細胞壊しが得意なものを3種類試しました。

(DNAすいすい-F、DNAすいすい-E、DNAすいすい-W)

菌体50mg分にバッファー500μlを加え、よく振り混ぜます。

あえて、粉砕は省略してみました。

Pict0874

左から、F、E、Wです。

細胞を壊し、DNAを溶かしだすため、60℃で30分インキュベート。

Pict0875

左から、F、E、Wです。

いい感じにバッファーが着色しました。

経験上、こうなっていれば大概DNAは取れます。

  

フェノクロ、イソプロ沈を行い、50μlの水に溶かして10μl分を電気泳動。

Pict0880

左から、F、E、Wです。

FとEはゲノムDNAのバンドがはっきり見えています。

(Wは見えません。少しはあるのでしょうが、明らかに少ないのでボツ。)

   

波形を確認したところ、きれいな波形で260/280比も1.8~1.9の間でした。

が、低分子領域に非常に明るいバンドがあるので、

DNA量はODではなく電気泳動で概算する方がよさそうです。

だいたい100~300ngくらいは取れているかなと思います。  

  

この結果から、シアノバクテリアCalothrix.sp. PCC7716株からのDNA抽出には、

「DNAすいすい-F」をお勧めしました。

薄くRNAのバンドも見えているので、このバッファーをベースにして工夫すれば、

RNAも取れそうです。

さらに、今回は「粉砕なし」で行いましたので、

乳鉢ですりつぶす、ビーズで破砕する、などの工程を加えることにより、

収率の向上をはかれそうです。

 

「DNAすいすい-F」は、「魚類体表粘膜・組織向け」としてあるのですが、

唾液、肉、枯草菌、シアノバクテリアといろいろなものに向いていることがわかり、

いったい何向けと書いたらいいのかわからなくなってしまいました・・・。

ともあれ、お役に立てて何よりです。

 

片山様、貴重なサンプルを、ありがとうございました。

  

DNAすいすい-Fのご案内はこちらです(・・・改訂しなくては!)。

http://www.rizo.co.jp/DNA-F.html

 

 

 

 

  

  

2011年3月28日 (月)

Dとれプロ⑯ドラゴンフルーツ葉

このたびの東日本大震災により、命を落とされた多くの方々のご冥福をお祈りするとともに、

大切なご家族、ご親族、ご友人を亡くされた皆様に、心よりお悔やみを申し上げます。

株式会社リーゾは、農林水産業に関連するご研究のお手伝いを通じて、

少しでも社会のお役に立てるよう、微力ながら今後も精一杯の努力を続けてまいります。

 

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DNAすいすいシリーズを使って、こんなものからDNAが取れるかな?プロジェクト、

略して「Dとれプロ」第16弾。

地震の影響で遅くなってしまいましたが、以前お隣の温室でいただいてきた、

「ドラゴンフルーツの葉」から抽出してみます!

 

Photo

これがドラゴンフルーツの葉。

サボテンに似ています(トゲもあります)。

多肉植物で、ネバネバ多そうです。

切り口から、すごく苦そうなにおいがします。

  

バッファーは、粘性物質の多い組織向けの「DNAすいすい-VS」を使用。

葉を少しカッターで切り取り、バッファーに浸して、先をつぶした1mlのチップでぐりぐり。

Photo_2

チップを取り出すとき、透明な糸を引きました・・・。

かなりネバネバです。

 

フェノクロ処理した上清に規定量のエタノールを加えます。

粘性物質が多いとここで沈殿するのですが、やはりかなり大量の沈殿が。

Photo_3

白い塊がネバネバによる沈殿です。

 

規定の速度と時間を守ってごく軽く遠心して沈殿を落とし、

さらに上清を別のチューブに移し、沈殿補助剤を加えて本格的に遠心。

ここで沈殿するのはDNAです。

 

滅菌した水50μlに溶かします。

DNAが取れたかどうか、チェックします。

まずは電気泳動。

1

一番上のバンドがゲノムDNA、中央付近の白い部分はRNAです。

若干泳動が乱れているので、ネバネバが少し残っているのかもしれません。

  

PCRに使えるかどうかの確認です。

得られたDNA溶液そのまま、15倍希釈、225倍希釈、それぞれ1μlを鋳型として使用し、

プライマーは植物全般の18SリボゾーマルRNA遺伝子用(214bp)を使いました。

2  

どれも増えました!

ネバネバが多少残っているとしても、PCRを阻害することはなさそうです。

   

というわけで、ドラゴンフルーツの葉からも、「DNAすいすい-VS」を使って、

簡単にDNAが取れました。

 

余談ですが・・・。

ドラゴンフルーツは葉ばっかり茂り、実がなかなかならないそうで、

葉を何かに使えるといいんだけれども、とのことでした。

カットしたときの苦~いにおいといい、すごい粘りといい、

機能性成分が、たくさん含まれていそうな気がします。

ぜひ、成分分析してみたいものですね~。

 

今回使った、DNA抽出バッファー「DNAすいすい-VS」の詳細はこちらにございます。

http://rizo.co.jp/DNA-VS.html

ドラゴンフルーツの葉をご提供いただきました、株式会社ウーシア様のHPはこちらです。

http://www.ousia-tsukuba.com/

 

リーゾのHPはこちらです。

http://www.rizo.co.jp/

 

 

 

 

 

2011年1月31日 (月)

Dとれプロ⑮土壌と汚泥 その2

Dとれプロ⑮土壌と汚泥 その1 の続きです。

 

試作した「土壌・汚泥用」のDNA抽出バッファーで、DNAを抽出してみました。

土壌は、火山灰の多い人工水田の土(「水田土壌」)と、腐葉土の多い家庭菜園の土(「畑土壌」)、

活性汚泥は、「たれ・からし製造施設廃液処理用(A)」と、「給食製造施設廃液処理用(B)」、

の計4種類です(写真は、畑土壌と活性汚泥Bのものです)。

Photo 土の量はこのくらいです。

Photo_2 活性汚泥はこのくらいです。

プロトコルは、

1.バッファー900μlに、土壌100μl相当分を加え、

(または、バッファー500μlに、活性汚泥500μlを加え、)

ピペットチップの先でたたくようにしてよく混合する。

Photo_4 バッファーにサンプルを加えたところ。

Photo_3 よく叩き混ぜたところ。

2.遠心して上清700μlを別のチューブに移し、フェノクロ300μlを混合する

Photo_5 遠心しました。

Photo_6 移転した上清にフェノクロを加えたところ。

このあと上下に振って、よく混合します。

ここから先は、ほとんど見えないので写真省略です。

3.遠心して上清500μlを別のチューブに移し、イソプロパノール500μlを混合する

4.フリーザーで20分冷やしてから遠心

5.沈殿を70%エタノールでリンス

6.30μlの滅菌水に溶解

以上です。

 

研究者ならわかる、ステップ数の少なさ・・・。

所要時間は遠心、冷却も入れて1時間程度(実働時間20分程度)です。

土壌の場合、サンプルとフェノクロを同時に混ぜるのはどうかなと思い、

上清移転を1ステップ加えてみました。

活性汚泥なら同時処理でOKかもしれません。

 

こんなに簡単で、本当に取れているのでしょうか??

得られたDNAを10μl分、泳動してみました。

2

どれも取れてました!(一番上のバンドがゲノムDNA)

 

次に、DNAをそれぞれ250倍に希釈し、

バクテリア16SrRNA遺伝子用のプライマー(約720bpが増幅)を用いて

PCRをかけてみました。 

1

増えました!

この実験で、DNAが取れて、PCRがかかることが確認できました。

 

オールマイティーな抽出試薬を目指したつもりですが、

実際に全国の様々な土壌を入手するのは難しいため、

ここから先は、お客様にご自分の材料でご確認いただければと思っています。

土壌・環境関係の研究者の方、お試しになってみませんか?

  

info@rizo.co.jp

まで、ご連絡ください。試供品を、お送りします。

 

【謝辞】

活性汚泥は、中山環境エンジ株式会社様より、お分けいただきました。

中山環境エンジ様、貴重なサンプルを、ありがとうございました!

 

「美しい未来を残す」水質浄化のプロフェッショナル、

中山環境エンジ株式会社様のHPはこちらです。

http://www.nakayama-ee.co.jp/

 

 

  

 

 

 

2011年1月28日 (金)

Dとれプロ⑮土壌と汚泥 その1

久しぶりのDとれプロです。

(Dとれプロとは、「DNAすいすいシリーズを使って、こんなものからDNAが取れるかな?プロジェクト」、今回はその15回目です。)

  

今年度、つくば市の「創造的研究開発補助金」対象事業として開発しておりました

「土壌・汚泥用のDNA抽出試薬」 が、

ようやく、ほぼ完成に至りました。

 

正直言って、土壌は手ごわかったです・・・。

そもそも、「土壌」とひとくくりにしていいの?と思うくらい、

腐葉土、火山灰土、砂土、泥、公園土壌、畑土壌、水田土壌・・・と、

土にはいろいろな種類があり、それぞれに性質の違う難しさがありました。

 

そんな中、できるだけオールマイティーに抽出できる試薬となるよう、努力しました。

もちろん、DNAすいすいシリーズの特徴である、

「簡単&短時間&低コスト」

で、取れるということも念頭に置きつつ、です。

簡便さ、DNA収量とも、かなり良いものができたのではないか?と思っております。

  

というわけで、実演です!

 

試作した抽出試薬で、土壌の代表選手といえる2種類の土

①水田土壌(火山灰を多く含む、泥タイプの水稲育苗培土)

②畑土壌(腐葉土を多く含む、家庭菜園用の土)

と、活性汚泥2種類

③からし・たれ工場廃液処理用(活性汚泥A)

④給食施設廃液処理用(活性汚泥B)

を試料として使い、実際にDNA抽出を行いました。

 

その結果は、次回をお楽しみに・・・。

 

【謝辞】

活性汚泥は、中山環境エンジ株式会社様のご好意により、

浄水能力の高い、優秀な活性汚泥を分けていただきました。

中山環境エンジ様、貴重なサンプルを、ありがとうございました!

 

「美しい未来を残す」水質浄化のプロフェッショナル、

中山環境エンジ株式会社様のHPはこちらです。

http://www.nakayama-ee.co.jp/

 

2010年12月27日 (月)

すいすい+単品売りカラムでRNA抽出

以前ご紹介した、「単品売りミニカラム」のラインナップに、「RNA抽出用」が出たと聞き、

さっそくまた試供品をいただきました。

 

試したのは、「RNAすいすい-P」。

サンプルは、

「ローズマリーの葉」

「ダイコンの葉」

です。

 

プロトコルは、

①氷上で、RNAすいすい-Pにメルカプトエタノールを規定量添加したバッファーに

サンプルを加えてよくすりつぶし(ここまでは取説どおり)、

何も加えずそのまま遠心。

③上清に等量のエタノールを加えてカラムに通し、

③RNAすいすい-Pをベースに、エタノールと水を加えた自家製の「洗浄バッファー」を通して洗浄し、

④70%エタノールを通してさらに洗浄し、

⑤最後にRNase freeの水で溶出、

というものです。

(詳しいプロトコールはリーゾまでご請求ください)

 

酸性フェノール・クロロホルム抽出なしでどれだけきれいに取れるのか疑問でしたが、

泳動の結果はこちら。

Rna_2

左がローズマリーの葉、右がダイコンの葉です。

DNAの混入は全く見られません。かなりいい感じに取れました。

このほか、「ゴボウ」「ミントの葉」でも良好に抽出できることを確認しています。

 

カラムを利用する場合の利点は、

①短時間(1時間以内)でRNAが抽出できる

②フェノール・クロロホルムを使用しない

③ゲノムDNAがほとんど混入しない(電気泳動では見えないレベル)

です。

 

ポリフェノールの多い植物からRNAが取りたいけれど、

RNAすいすい-Pだとフェノクロが要るのがちょっとなあ・・・と思っていらっしゃる方、

試してみませんか?

コストは若干(180円/個)かかりますが、フェノクロよりきれいに抽出できるようです。

今ならチヨダサイエンスさんから、カラムの試供品、もらえますよ~。

(RNAすいすい-Pの試供品は、リーゾから差し上げます)

 

ご参考までに、RNA抽出用単品売りミニカラムのご案内はこちらです↓

http://www.chiyoda-s.jp/extraction-column.html#genomecolumn

(チヨダサイエンスさんのHP)

 

リーゾのHPはこちらです。

http://www.rizo.co.jp/