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« 「ラヂオつくば」番組収録 | トップページ | すいすい通信 vol.44 2014年11月号 »

2014年11月25日 (火)

起業を志す方にお勧めの本(21)

 

図書館で借りてきて山のように読んでいる、起業・経営関連本のなかから、

起業を志す方にお勧めの本をご紹介しています。

 

「リ・インベンション 概念のブレークスルーをどう生み出すか」

三品和広+三品ゼミ 著

東洋経済出版社 刊

2000円+税

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「リ・インベンション」とは、直訳すれば、「(既存の製品や事業を)再び発明し直すこと」です。

ゼロから発明しなおすので、「先駆的かつ実験的な創作」であり、「前衛への挑戦」でもあります。

「規格大量生産」は、この対極にあります。

 

あれ?それって「イノベーション」とは違うの・・・?

リ・インベンションも一見似た概念ですが、筆者によればイノベーションとリ・インベンションは全く違います。

 

【イノベーションとリ・インベンションの違い】

有効なPLC期     成長期 ⇔ 成熟期

狙い          競合製品との差別化 ⇔ ニーズの変化や不合理な点への対応

差別化の手段    高機能・多機能化 ⇔ 新しい評価軸の創出

差別化の源泉    技術力 ⇔ 構想力

認知のされ方    他との違いがわかりにくい ⇔ 固有名詞で語られる

評価対象       計測可能なもの ⇔ 感性的なもの

(本書の78ページより抜粋。ちなみに本書の著者は「イノベーションじゃダメだ、限界がある」とする立場です。)

 

例えば、携帯電話の進歩はイノベーションで、スマホはリ・インベンション。

イノベーションに頼って進歩してきた携帯電話は、スマホの登場で打撃を受け、

携帯電話機同士の競争には意味がなくなってしまいました。

(ゲーム機メーカーのイノベーション競争も同じですね)

 

つまりイノベーションだけで競争していると、『勝者なき戦い』になってしまう。

変化に先んじる挑戦をしなければ、たとえ一時的な勝者になったとしても、

最終的には徒労に終わってしまう可能性が大きいのです。

 

そこで、「脱イノベーション」=「リ・インベンション」。

このためには、新しいパラメータの追加程度じゃダメで、

『全く新しい価値基準』を打ち立てることが必要です。

 

ではリ・インベンションはどのように行えばよいのでしょうか?

まず、再発明したい製品や事業について、

 「誰に」(顧客)、

 「何を」(価値)、

 「どのように」(製品/事業の設計)

届けるのか、つまりコンセプトを、根本から考え直します。

 

コンセプトが決まったら、製品化していくわけですが、

その過程にも重要なポイントがあります。

よく「神は細部に宿る」と言います。

製品自体はもちろん、名称、ロゴ、梱包形態、それに販売方法、

アフターサービスに至るまでの細かいところに、どれだけこだわれるか

そしてそのこだわりに、相互矛盾しない確固とした一貫性を持たせられるか。

本気の度合いは、仕上がりのインテグリティ(統一性)に反映されて、

製品の魅力として輝いてきます。

 

それに対して、利益だけを追求する後続の模倣者は、細部へのこだわりを貫くことができません。

ユーザーの目は鋭くそれを見抜きますから、

一見無駄なコストに見える細部の作りこみは、製品を模倣者から守る防御壁になるのです。

(スティーブ・ジョブズが作り出した製品群を考えてみると、納得行きやすいのではと思います)

 

リ・インベンションに向くのはどんな製品や事業かというと、

①作られてから概ね25年以上経っているもの(成熟期から衰退期にあるもの)

身の回りにあって、ふだん目を留めないようなもの。

②技術の進歩によって、ユーザビリティ(使い勝手)を劇的に引き上げる技術があるもの

③同じ製品に向けられる期待が変化しているもの

だそうです。

 

本書では例として、

・自転車用のヘルメット

(エアバッグ式で必要なときだけ出てくる。普段は襟巻き状で、かぶる必要なし)

・自転車のライト

(タイヤにつけられたLEDが角速度センサと連動して常に前方部分だけが光る)

・iPad

(パソコンのユーザーが一般化したこと、パソコンに期待される機能が変わったことから再発明された)

などが挙げられています。

確かに、長い間身近にあるもので、昔とは使う環境も使う目的も変化して、

今の技術を使えばずっと便利になるのに誰もやってなかった・・・というものですね。

 

もちろん、リ・インベンションとて万能ではなく、

どんなに力を注いでも、報われるとは限りません。

それでも挑戦しなければ、取り残されてしまうとすると、技術屋さんは大変です。

(他人事ではありません・・・)

 

救いは、再発明の方向性のヒントとなることのなかに、

「取り残された人々」「コアユーザー以外の層」に目を向けること、

とあることです。

結局のところ、どんな製品やサービスであっても、

ユーザー=人間に対する温かいまなざしが開発の原点になるんですね。

・・・これならむしろリーゾの得意技。

ちょっと安心しました。

 

研究分野、技術分野で起業を志している方には大変参考になる考え方だと思います。

ぜひご一読ください。

リーゾのHPはこちらです。

http://rizo.co.jp/  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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