理科実験メモ②5年「流れる水のはたらき」
小学校での理科実験に詳しいリーゾスタッフに聞くシリーズ、第2弾です。
今回は、5年生で学ぶ、「流れる水のはたらき」の実験についてまとめてみました。
このテーマでは、流れる水のもつ、
「浸しょく(土地を削り取る)」
「運ぱん(削り取った土を運ぶ)」
「たい積(運んだ土を積もらせる)」
という3つのはたらきについて、学びます(5年生にあわせた漢字表記にしてみました)。
先生の授業で、基本的なことを頭に入れた後、いよいよ実験です。
川を再現する実験ですから、理科室ではできません。
校庭に出ます。
さて、子どもたちが外に出ると、校庭の、斜面になっている場所に、「実験装置」がセッティングされています。
(もちろん、事前に準備しておくんです。)
まずは、ただの斜面の上から、ペットボトルやじょうろに汲んだ水を流して見せます。
意味がないように思えますが、この実験で、
「水は上から下に流れていく」
「流れができるには高低差が必要」
という当然のことを確認。
自然に水路が発生する場合もあり、そういうときは子供たちから「おお!」と歓声が上がります。
でもまあ、そううまくは行かないことが多いので、
「では、ちょっと溝を掘っておいたので、それで試しましょう」
と、こちらも事前に準備した、水路つきの斜面へ誘導。
この水路には、カーブの内側と外側に、旗が立ててあります。
(この旗は、竹串に、ビニールテープを貼ってつくります。カーブの内側と外側で色を変えます)
最初はゆっくりと水を流し、「ゆるやかな水の流れ」を観察。
流れによって水路がどう変化するでしょうか?
外側は、削れていくので、「浸しょく」が起こっていることになり、
内側は、土が溜まっていくので、「たい積」が起こっていることになります。
流れていく水は、透明ではなく泥水。つまり、土の粒子が、「運ぱん」されていることがわかります。
水を流す係は、流れを観察する余裕がない(結構、難しい)ので、
水を流す人と観察する人を交代しながら何度か実験を繰り返します。
次に、速く流して、「勢いのある水の流れ」を観察。違いを実感させます。
これも、交代しながら何度か行います。
(ゆっくりと速くをそれぞれ3回くらいずつやれば、班の全員が体験できます)
時間に余裕がある場合のオプションメニューとしては、
旗や、ミニチュアの「家」を児童に持たせ、自分が安全と思う場所に置いてもらってから、水を流します。
水をどんどん流すうちに、流されてしまう家も出て、生徒はどこに置けば流されないか、必死で頭をひねります。
さらに時間があれば、土や小石を使って、盛り土をしたり、堤防を作ったりと、家を守る工夫をさせる、なんてこともできますね。
さて、「この実験で難しい点は?」と聞いたところ、
× だいたい1回目は失敗してしまい、何をやっているのか子供に伝わらない・・・
→いったんつぶして水路を作り直す。傾斜具合、水の量などを調整しながら何度かやると成功する
× 水を流す係を子供にさせると、うまくいかない(結構難しい)・・・
× 班でひとつの装置が理想だが、場所の問題で取れないことも多い・・・
× (原発事故後は特に)校庭内で土の移動が禁止されており、種類の違う土や砂を混ぜることが難しい
× 後片付けが力仕事になるので大変・・・
とのことでした。
以上の「難しい点」を踏まえ、この実験の成功のポイントを聞いたところ、
① 場所選びが肝心。いい場所をリサーチし、使っていいかどうか校長先生に確認する。
(あとでトラブルにならないよう、校庭の管理者への「根回し」も重要)
② 細かくて水に浮き、自然に帰るもの(おがくずなど)を用意しておく。
(流れる水の速度の違いがわかりやすくなる。小麦粉、米ぬかなども試したが浮かないのでダメ)
③ 水を止めるタイミングが重要。水路が崩れ切ってしまう前にうまく止めて観察する。
(子供たちは崩れるほど水を流したがるので要注意!)
だそうです。
実験が終わる頃には、みんなの靴がどろどろになっていそう・・・。
9月から10月、まだまだ暑い時期に行う実験。
チャイムがなっても、休み時間は水遊びになりそうですね。
大人になっても、水や泥の感触が大好きな、
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