起業を目指す人にお勧めの本⑬
図書館で山のように借りて読んでいる、創業・経営関連本。
その中から、個人的に「面白い!」と思ったものをご紹介しています。
今日はその第13弾です。
「<起業>という幻想 アメリカン・ドリームの現実」
スコット・A・シェーン
白水社 2400円+税 ISBN978-4-560-08164-8
「起業」というと、どんなイメージを持ちますか?
ITベンチャーで成功したあの方・・・などのイメージが出てきませんか?
この本は、アメリカにおける起業の実態を分析したものですが、
わたしたちがいわゆる「起業」について、いかに間違ったイメージを抱いているかがわかります。
起業をしやすい人とは、
失業しているか、パートタイムで働いていて、転職回数が多く、給料が少ない人
であり、
典型的なスタートアップ企業は、
革新的でもなければ競争力もない平凡な事業を、極めて小規模に、
自宅でひとりで、あるいは配偶者とふたりで営んでおり、
資金は自分の貯金でなんとかまかなっていて、
現状維持で満足し、成長を目指さない
という、当初のイメージからすると結構意外な姿が浮かび上がってきます。
考えてみれば、屋台を引くのも、自宅でマッサージサロンや料理教室をするのも、
在宅翻訳者をしたり、フリーライターをしたりするのも、起業です。
そう考えると、起業することは、たいして特別なことではないんですね。
ただ、起業することは簡単でも、続けていくのはやはり難しいようで、
・起業にこぎつける人は、起業を計画する人の3分の1
・人を雇えるようになるのは、そのうちの24%
・10年後も人を雇い続けられるのは、そのうちの29%
だそうです。
つまり、10年後もそこそこうまくやれるのは、起業したい人の43人にひとり、ってことですね。
また、収入についても、「金持ち」には程遠く、
ほとんどの起業家が同年代のサラリーマンに比べてかなり低い収入しか得ていません。
それでも救いなのが、起業した人は仕事に対する満足度が高い傾向があり、
同じ満足度を人に雇われる立場で金銭として得るためには、
2.5倍の給与が必要になるとのこと。
こうなると、やはり起業するなら、「自分がほんとうにやりたい仕事」でするのが正解。
つらい上に、収入も少ないのでは、何をしているんだかわかりませんから・・・。
起業を目指している方、ハードルが少し下がった感じがするでしょうか?
くれぐれも、起業そのものをゴールに設定しないようにご注意を!
どうせ始めるなら、10年後の存続を目指しましょう。
リーゾはようやく3年存続したところ。
まだまだ勝負はこれからです!
でも、一番大切なのは、「お客様のお役に立ち続けること」。
それにプラスして、関係するすべての人の「日々の充実」と「将来の楽しみ」を大切に、
幸せに存続していければ・・・と思っています。
リーゾのHPはこちらです。
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