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2011年9月 2日 (金)

アガロースゲルの再利用

泳動が終わった後のアガロースゲル、どうしてますか?

・・・お勧めするわけではありませんが、下記の方法で「再利用」できますので、ご紹介します。 

 

まず、電気泳動と撮影が終わったゲルは、濃度別にビーカーにためておきます。

ある程度たまったところで、電子レンジにかけて溶かします。

ここまでは、普通ですよね。

 

ためておいたゲルを再度溶かすと、細かいホコリや、

もやもやと浮遊する溶けない物体が現れます。

これらをそのまま固めてしまうと、泳動を乱したり、

紫外線で光って写真が汚くなったりします。

このため、ある程度汚くなったら、「ろ過」する必要があります。

   

ろ過装置として使うのは、ナルゲンのフィルターウエア(の、上の部分)。

Photo

普通は、ろ過が終わったら捨ててしまう部分です。

もともとついていたナイロンメンブレンは取っちゃいます(写真は取ったあと)。 

    

そしてここに、100円ショップなどで売っている、「油こし紙」を敷きます。

Photo_2
これを新しいビーカーにセットし、溶かしたゲルをろ過してから、ゲルトレイに流し込みます。

ろ過後は、固まらないうちに油こし紙を捨てて洗浄しましょう(固まるとつまってしまいます)。

   

ろ材として、ティッシュペーパーや紙タオル、布切れなどいろいろ試しましたが、

「油こし紙」がちょうどよい大きさで、適度な弾力で濡れても内側に倒れず(ティッシ
ュはここがダメ)、

ゲル液の吸収も少なく(ペーパータオルはここがダメ)、

なによりもともとがろ過のための紙ですから、ろ過能力がばっちり。

もやもやもホコリも取れて、きれいなゲルに再生します。

  

これで、試薬屋さんにはたいへん申し訳ないことに、

「半永久的」にアガロースゲルが使えてしまいます・・・。

なお、染色に「エチブロ」をお使いの場合、

ゲルトレイや泳動槽などの汚染が気になる方には、再利用はもちろんお勧めできません。

(そのあたりは、研究者の間でも、いろいろな考え方があるようです)

ちなみにリーゾでは、人体に安全と言われている「GelRed」を採用しております。

   

「mottainai」は世界の合言葉!

(・・・けっして「ケチ」でやってるわけではありません)

リーゾのHPはこちらです。

http://rizo.co.jp/

 

  

  

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