少量の稲の脱穀作戦
最近では、食育の一環で、「稲の栽培」を行う学校が増えているそうです。
一粒の籾を植えるところから始めて、苗作り、田植え(ペットボトルやバケツ)、
害虫対策、水遣り、中干し、出穂と開花の観察、すずめ対策・・・
と、丹精込めて育てていって、今まさに収穫の季節を迎えたところですね。
収穫したら、乾燥させて、脱穀、もみすり、精米、炊飯、試食、と進むわけですが、
いちばん大変なところはやっぱり「脱穀」じゃないかなあ・・・?と思います。
何しろ飛び散るので、そこそこの量を上手に脱穀するのは難しいのです。
イネの研究者でも(注:研究材料としての稲はカタカナで「イネ」になります)、
個体別に収穫した穂から種(籾)をはずして収納するところ(いわゆる「種おとし」)の作業は、結構大変。
混ざってはいけないので、ひとつひとつ、手作業で行っていきます。
飛び散らず、手が荒れず、混ざらず、効率的でラク、という決定版はまだないようで、
いまでも研究者ごとにいろいろな工夫をしているようです。
という長い前置きをしてしまいましたが、リーゾでもいろいろ考えては試しています。
で、今年はこれ!
ペットボトル(底を切り落としたもの)と割り箸、それにバットです。
まず、イネの穂の軸を束ねた手をペットボトルにいれ、口から軸を出します。
入れたらペットボトルを立てます。軸は飛び出したままです。
(ペットボトルが長すぎる場合には、高さを調整します)
割り箸で軸を1本はさみ、指で押さえて軸を引っ張ります。
指の押さえ加減と、引っ張り出す速度にはちょっとコツが要ります。
一本引き出したら、次のを挟んでまた引っ張ります。
ペットボトルの高さは、穂が下に落っこちない程度にしておくとやりやすいです。
途中まで終わったところ。
ペットボトルのドームで守られているので、籾が飛び散らず、安心して脱穀できました。
難点は、たまに割り箸に籾が挟まると、隙間ができて穂のまま出てきちゃうことですね・・・。
あとは、ペットボトルの口を、指でうまくガードする必要もあります。
(隙間があると籾が飛んでしまうので・・・)
最後まで終わったら、軸を捨てて、バットから封筒などに籾を移しておしまいです。
リーゾの場合はここまででOKなんですが、さらにもみすりが必要な場合には、
「すりばち+野球の軟球(ゴムボール)」がいいらしいですよ・・・。
うーん、やってみたい。
食育にもお役に立つ・・・?
リーゾのHPはこちらです。
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