Dとれプロ⑯ドラゴンフルーツ葉
このたびの東日本大震災により、命を落とされた多くの方々のご冥福をお祈りするとともに、
大切なご家族、ご親族、ご友人を亡くされた皆様に、心よりお悔やみを申し上げます。
株式会社リーゾは、農林水産業に関連するご研究のお手伝いを通じて、
少しでも社会のお役に立てるよう、微力ながら今後も精一杯の努力を続けてまいります。
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DNAすいすいシリーズを使って、こんなものからDNAが取れるかな?プロジェクト、
略して「Dとれプロ」第16弾。
地震の影響で遅くなってしまいましたが、以前お隣の温室でいただいてきた、
「ドラゴンフルーツの葉」から抽出してみます!
これがドラゴンフルーツの葉。
サボテンに似ています(トゲもあります)。
多肉植物で、ネバネバ多そうです。
切り口から、すごく苦そうなにおいがします。
バッファーは、粘性物質の多い組織向けの「DNAすいすい-VS」を使用。
葉を少しカッターで切り取り、バッファーに浸して、先をつぶした1mlのチップでぐりぐり。
チップを取り出すとき、透明な糸を引きました・・・。
かなりネバネバです。
フェノクロ処理した上清に規定量のエタノールを加えます。
粘性物質が多いとここで沈殿するのですが、やはりかなり大量の沈殿が。
白い塊がネバネバによる沈殿です。
規定の速度と時間を守ってごく軽く遠心して沈殿を落とし、
さらに上清を別のチューブに移し、沈殿補助剤を加えて本格的に遠心。
ここで沈殿するのはDNAです。
滅菌した水50μlに溶かします。
DNAが取れたかどうか、チェックします。
まずは電気泳動。
一番上のバンドがゲノムDNA、中央付近の白い部分はRNAです。
若干泳動が乱れているので、ネバネバが少し残っているのかもしれません。
PCRに使えるかどうかの確認です。
得られたDNA溶液そのまま、15倍希釈、225倍希釈、それぞれ1μlを鋳型として使用し、
プライマーは植物全般の18SリボゾーマルRNA遺伝子用(214bp)を使いました。
どれも増えました!
ネバネバが多少残っているとしても、PCRを阻害することはなさそうです。
というわけで、ドラゴンフルーツの葉からも、「DNAすいすい-VS」を使って、
簡単にDNAが取れました。
余談ですが・・・。
ドラゴンフルーツは葉ばっかり茂り、実がなかなかならないそうで、
葉を何かに使えるといいんだけれども、とのことでした。
カットしたときの苦~いにおいといい、すごい粘りといい、
機能性成分が、たくさん含まれていそうな気がします。
ぜひ、成分分析してみたいものですね~。
今回使った、DNA抽出バッファー「DNAすいすい-VS」の詳細はこちらにございます。
ドラゴンフルーツの葉をご提供いただきました、株式会社ウーシア様のHPはこちらです。
リーゾのHPはこちらです。
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