起業志望の方にお勧めの本⑦
図書館で片っ端から借りてきて、今もつぎつぎ読んでいる、起業・経営関連本。
その中から、将来もしかしたら起業するかも?という方に、
おすすめしたい本をご紹介しています。
今日はその第7弾です。
最近、「マーケティング」関連の本を集中して何冊か読みました。
どれも勉強になりましたが、特に面白かったのがこちらです。
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キャズム 著者:ジェフリー・ムーア |
ハイテク製品は、顧客層の性質別に、
イノベーター(テクノマニア)
→アーリーアダプター(ビジョナリー)
→アーリーマジョリティー
→レイトマジョリティー
→ラガード
の順に受け入れられ、市場を拡大していくと考えられています(テクノロジー・ライフサイクル)。
が、実際には、アーリーアダプターに売れることと、アーリーマジョリティーに売れることの間には、
『深~い溝=キャズム』が横たわっている、というのが本書の主張です(ものすごく端折って言ってます)。
これを、私なりに解釈しますと、
『少々売れ始めたからといって、調子に乗ってはいけない』。
となります。
本書の35~38ページの「あるハイテク企業の物語」には、
調子に乗ってしまって悲しいことになったハイテクベンチャーの寓話がありますが、
こういうことになる例は非常に多いらしいです。
つまりは、売れ始めても調子に乗らない、ということが、実はとても難しいということです。
リーゾの製品は別にハイテクでもなんでもないんですが、
このことは、全てのビジネスにあてはまるように思います。
いずれにしろ、「キャズム」というものがあって、慎重に乗り越えなくてはならないということを、
知っていて損はありません。
というよりも、早い段階で知ることが出来て良かった!、と心から思いました。
キャズムを乗り越える戦略はいろいろあるようですが、
「ホールプロダクト」という考え方はとても参考になりました。
つまり、コアになる製品(リーゾなら、「DNAすいすい」など)だけでなく、
顧客がそれを使う上で必要なもの、欲しいと思うもの、サービスなど
(「DNAすいすい」なら、お勧めのPCR試薬や、カスタマイズドプロトコール作成、
トラブルシューティングなど)
を「ホールで」提供することにより、
顧客に最大限の満足を与えること、さらにいえば、
顧客がその製品以外に選択の余地がない状態を生み出す、
ということです。
リーゾの場合は、研究上のお悩みと解決法が、長い経験でかなりわかるので、
自然とそういうことになっているわけですが・・・、
「これを戦略的に行うという意識を持つ」、ということが大切なようです。
他にもいろいろと、勉強になることがありました。
まじめで難しい(論文風の)本ですが、マーケティングの勉強をするなら必読です!
テクノロジー企業である以上、いずれは「キャズム」にはまり、
そして慎重に、キャズムを乗り越えてみたいです。
リーゾのHPはこちらです↓
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