イグサDNA鑑定始めました②原理
(イグサ鑑定の話の続きです。初めての方は①背景からどうぞ。)
今回は、DNA鑑定の原理について説明します。
DNA鑑定は、一般的に、ゲノムDNA配列上にあるわずかな違いを探してきて、
比較対象となる品種(あるいは個体、サンプル)どうしでその部分を比較することにより、
どちらのタイプであるのかを決定するという方法で行います。
(ちなみに「ゲノム」とは遺伝子geneと染色体chromosomeの合体語で、
ある生物が生活環をまっとうするのに必要となるひとそろいのDNA、
などと説明されます。)
「わずかな違い」は、例えば一塩基置換(文章で言えば誤植のような感じ)や、
繰り返し配列の繰り返し回数の違い、
あるいは一部が抜けている(逆から見れば余計なものが入っている)、
などの形で見つかります。
イグサの「ひのみどり」と「それ以外の品種」の間にも、このような違いが複数あるので、
その部分をコントロールと比較すれば、どちらのタイプなのかがわかります。
具体的には、polymerase chain reaction(PCR)という反応を行って、
「違い」のある部分だけを何百万倍にも増やし、
アガロースゲル電気泳動で増幅した断片の長さと本数を調べます。
「ひのみどり」では1本、「それ以外」では2本の断片が出てきますので、
それで判定できるわけです。
ここで難しい問題があります。
「ひのみどりではない」という判定は、たった1箇所を調べるだけで、
確実に下すことができます。
1箇所でもDNAの配列が違えば、(たとえ「ひのみどり」にものすごく近い品種だとしても)
「ひのみどりとは違う」と言い切れるのです。
ところが逆に、「これはひのみどりです」という判定は、
どこまで調べても確実に下すことはできません。
しかし、そうもいっていられないため、現実的な対応として、
ゲノム上の5箇所を調べて全て「ひのみどり」と同じタイプであれば、
「ひのみどりであると強く疑われる」という結果を報告することになっています。
実際には、「ひのみどりではない」ことを低コストで確認したいというケース
(主に畳表・乾燥イグサの輸入・製造・販売業の方など)と、
育成者権を守るため、怪しいイグサについてしっかり検査したいというケース
(主に日本国内の生産者や税関関係者の方など)と、
DNA鑑定が必要な立場は、大きくふたつに分かれます。
リーゾでは、どちらの立場のお客様にも対応させていただいています。
次回は、お客様のニーズに合わせたサービスのご紹介をします。
(以下③に続きます!)
イグサDNA鑑定サービスの情報がお急ぎ必要な方はこちらをご覧ください↓
http://www.rizo.co.jp/igusa-DNAkantei.html
« イグサDNA鑑定始めました①背景 | トップページ | イグサDNA鑑定始めました③サービス紹介 »
「おすすめ商品」カテゴリの記事
- 今年の夏休み自由研究キット!(2018.08.03)
- リーゾの小冊子、ダウンロード販売に移行しました(2015.04.02)
- リーゾの試薬販売サイトのご紹介(2014.11.12)
- リーゾオリジナル「交配袋」(2012.10.22)
- 木材など向け「DNAすいすい-W」(新製品)(2011.03.31)

コメント